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「飛鳥ちゃんまじかわええよな~。純もそう思うやろ?」 ぎょっとして後ろを振り向くと体育館の光で黒く反射する姿が見えた。佐々木だ。そうだな。とだけ返した僕につまらなさそうな顔をしながらポカリをごくごくと飲み飲み切るとすぐ飛鳥ちゃんへの熱い想い…

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自転車を漕ぐ。隣にはブロンド色の光沢を輝かせながらなびく髪。透き通るような白い肌に血色よく薄赤く染まる頬。僕にとってまるでひだまりのような存在の少女。そんな彼女が今僕の隣にいる。緊張で今にも気がどうにかなりそうなはやる気持ちを抑え今、隣に…

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『拝啓未来のおれへ よっ!元気にしてるか〜?おれは元気!キン消しとねりけしいっしょに入れといたからな!未来のおれがすげー喜んでくれよな! あと仕事はなんなのかな、今のおれは野球選手になりたいんだけど叶ってるといいなー。てか叶ってるよな?(笑…

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「はーい席に着いてー。こら、山下くんもうふざけないの。着席の予鈴が鳴ったんだから静かに座りなさい。さて、今日の学活はうちの小学校で行なわれる2分の1成人式恒例のタイムカプセルを書く時間となってます。このタイムカプセルには未来のあなたたちへの…